2022年度 要望書(全文)
2022年08月31日
LICから西宮市に提出した要望書です
西宮市長 石井登志郎 様
2022年8月26日
市内在住聴覚障害者 有志
連絡先:NPO法人LIC内 山岸 かな子
〒662-0851西宮市中須佐町5⁻12
email:chokaku@npo-lic.com
2022年度 要望書
はじめに
私たちは、『NPO法人LIC(リック)』のメンバーです。
私たちの団体では、聴覚障害をもつ当事者が主体となって活動をしています。今年度の要望書を提出します。
1. 意思疎通支援事業について
西宮市では「派遣対象外」が設けられており、様々な面で利用が制限されています。
昨年度の話し合いにおいて、西宮市から「交流・親睦」については派遣対象とする方向で検討を始めたいと発言がありました。
早急に検討し、対象内としてください。
検討の場には、必ず、ろう・難聴の当事者を入れてください。
【実際に交流・親睦で断られた事例】
・保育園の卒園式後に親睦会が行われた。卒園式と同じ場所ではなかったために派遣対象外とされ、要約筆記の利用を断わられた。
・山登りのサークル活動で、話し合いの場があり、手話通訳が必要だったが、市に依頼したら断られた。
・子どもの学校の保護者からボランティアで手話を教えてほしいと頼まれたが、手話通訳の利用を断わられた。
2.手話通訳者・要約筆記者を増やしてください。
西宮市の登録通訳者は、手話通訳者27名、要約筆記者40名(うちパソコン要約筆記者10名)です(2020年度)。
なり手不足解決のための策を講じてください。
・通訳者増にむけた数値目標および計画を教えてください。
・LICの通訳者も公的派遣として活動できるよう認めてください。
・公的派遣が困難なケースについては市が全額負担してください。
3.難聴児の居場所作りをすすめてください。
西宮市では難聴児が交流できる場が乏しい状況です。交流の場として、難聴児のための放課後等デイサービスを作ってください。
昨年度に、私たちは、15才以下の障害児も地域活動支援センターで受け入れられるように要望しましたが、却下されました。
支援学校に通わない難聴児が、手話を覚えられる場所がありません。また、健聴児とのコミュニケーションからも孤立しやすい状況です。交流の場を作ってください。
4.中等度難聴児の補助制度における上限額廃止について
5年毎に、中等度難聴児向けに、FM補聴システムの申請ができるようになりました。しかし、10万円までの上限額が設けられているため、養育者の自己負担額が大きい状況があります。
ロジャーシステムは、難聴児にとっては、小学校から高等教育機関まで長く必要となるものです。障害者手帳のある子どもと同じ扱いにしてください。
【中度難聴児の事例】
①学校がロジャーマイクを用意 →受信機(2台)を購入
②学校がロジェ―マイクを用意できない →発信機・受信機を購入
5.その他
・市民への啓発促進について(えびすチャンネルの活用を)
・コロナに罹患した聴覚障害者への対応について
オンラインによる電話サポートを実施してほしい。
・市内の移動手段の確保について
①タクシーチケットの行先制限を設けず、使い易くしてほしい。
②コミュニティーバスの運用を行ってほしい。
以上です。
よろしくお願いいたします。